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Google Glassの実証実験から垣間見えた”ニュースの未来”

2015/01/06

gooラボスタッフです。

Google glass

先日、gooではGoogle Glassの実証実験について発表しました。

  • ポータルサイト「goo」、位置情報を活用したウェアラブルデバイス向けニュースサービス実証実験について(14/12/18)

実証実験の様子については、当日ご参加いただいた皆様がそれぞれの視点で書いてくださっています。

  • Google Glass用の地域情報サービスをgooが実験中なので電波のない不思議な密室で体験してきた(め~んずスタジオ 12/25)
  • 「Google Glass」で位置情報と連動した実証実験を行うというのでNTT武蔵野研究開発センタにある謎の密室に行ってきた!!(OREGADGET 12/27)
  • WEBニュースを歩きながら聞く!メガネ形デバイスがついに登場?(Walkerplus12/28)

執筆頂いた皆様、ありがとうございました。

 

今回は当日の様子を交えながら、なぜウェアラブルデバイスを活用した実験を行ったのか、また、実験から得られた知見を一部ご紹介したいと思います。

 

なぜウェアラブルデバイスなのか?

現在ニュースを閲覧する主要なデバイスといえばPCとスマホです。
また最近では、Yahoo!ニュースさんでもスマホからのアクセスがPCを上回ったと発表されており、PCからスマホへのデバイス移行が進んでいます。

ウェアラブルデバイスは開発段階のものが多く、普及しているとは言えない状況です。
しかし、スマホが登場してから各社がモバイルシフトを掲げ、Webをとりまく環境は大きく変わりました。
同じことが起きるかまだわかりませんが、新しいデバイスにシフトする兆候を見逃さないためにも、まずは作って実際に動かしてみようということになりました。

 

どんな場面で使われることを想定したのか?

今回は、実証実験でしたので、3つの利用シーンに分けてGoogle Glassを用意しました。

  1. 子育てママが子どもと遊んでいるときに近くで緊急事態が発生したら
  2. 子育てママが子どもと遊ぶ場所を探しているときに
  3. 武蔵野、三鷹エリアに展覧会を見に訪れたときに

1つ目の利用シーンについて簡単にご紹介します。

皆様、県や市が身近な事件・事故や気象情報などを配信しているのはご存知ですか?
竜巻注意情報など地域の情報を素早く配信されています。

この情報、今もPCやスマホで閲覧できるので便利なのですが、より早く知りたいですよね。
情報を知ることで早めに帰宅する、一時的に避難する、などの対策がとれます。

グラス型デバイスの優位性の一つに、よりタイムリーに情報を閲覧できる点があります。
この優位性を活かすために、位置情報に応じたプッシュ配信機能を開発しました。

配信されるイメージは下記です。

Google glass
画面イメージ(記事見出し)

実証実験を行わせていただいたNTTの研究所がある武蔵野市の邑上市長にも体験していただきました。

邑上守正 武蔵野市長
邑上守正 武蔵野市長

 

緊急情報以外でもユーザヒアリングを行った結果、

  • 子どもと遊ぶ場所を探すのに苦労する、子どもが楽しめるイベントが近くであるなら知りたい
  • 短時間で展覧会を見終わったときなどには、せっかく訪れたので他の観光スポットも回りたい
  • 帰宅してから訪れた先でこんなイベントがあったのか、と気づくことが多い

などがありましたので、2・3の利用シーンを想定したものを開発しました。

 

実証実験から見えた“ニュースがさらに簡潔に、個人に最適化される未来”

今回、実証実験を行ったことで、ニュースの未来が少し垣間見えました。

Google glass
画面イメージ(記事本文)

現在このページをPCかスマホで見られている方が多いと思いますが、上記画面を読むのは苦ではないと思います。

しかし、グラス型デバイスを使用して日常生活を送っている中でこれだけの文量を読み続けることはなかなかに大変です。

今回のニュース配信サービスでもプッシュ配信するのはタイトルのみにしました。
詳しく読みたい場合だけ読むことができるようにしています。

「タイトルだけでは伝わりきらず、本文を読むには手間がかかる。」
ウェアラブル時代にはこの〝ジレンマ”を解決するためにニュースコンテンツも変化するのではないでしょうか。

PCからスマホへ移行する中でニュースは、「より簡潔に」、「より個人に最適に」、という変化をしてきました。
具体的には、スマホでは写真と簡単な文章で構成される記事が好まれるようになり、GunosyやSmartNewsのようなレコメンド系アプリが嗜好されるようになりました。

ウェアラブルデバイスが普及した時代には、この変化がさらに進んでニュースが変化するのではないかと思います。

コンテンツ側の努力に限らず「編集」や「テクノロジー」が〝ジレンマ”を解決する可能性も大いにあります。

例えば、gooニュースでは配信社様の記事タイトルを15文字の見出しをつけて提供しています。
このノウハウが活かせる可能性があります。
また、個人への最適化についてはスマホ時代と同様にテクノロジーが牽引していくでしょう。

 

おわりに

gooではグラス型に限らず、ウォッチ型デバイスなど他のデバイスにもチャレンジしています。
今後もユーザーの皆様に新しい体験と驚きを提供できるように取り組んでいきたいと思います。

 

ありがとうございました。