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3D Printing 2016開催

2016/01/28

gooラボスタッフです。

2016年1月27日より3D Printing 2016が開催されており、3Dプリンターを始め、素材や用途まで幅広く展示されております。

こちらはSANTEC社が展示していたZEUS。世界初オールインワン3Dプリンターということで、この1台でScan、Print、Copyの機能を持つ複合型3Dプリンターで、例えば博物館で土器や化石のレプリカを作成するなどの用途が見込まれるとのことです。

次にMakuakeとインタービジネスブリッジ合同会社が展示していたMAESTRO。なるべく小さなスペースで大きな造形物を作成するニーズに応えるために商品化され、高さ32cmのフィギュアも作成可能。

次に超大型プリンター、COCO MIYAGI 76。最大造形寸法 幅600mm、奥行600mm、高さ700mmの国産3Dプリンター。大型3Dプリンターの最大のメリットは分割なしで一発出力可能なこと。フレーム構造に駆動部を一体化することで、造形領域を自由に変えることができるようになったとのことです。

こちらはもはや3Dプリンターと呼んでよいのか武藤工業株式会社によるVALUE Arc MA5000-S1。アーク溶接を利用した金属3Dプリンタで、チタン、マグネシウム、ニッケル合金等を造形できるという従来の3Dプリンタのイメージが変わる製品が展示されております。

続いてはジェービーエムが輸入販売している「Mcor IRIS」。こちらは樹脂ではなく、紙を素材にプリントする3Dプリンタの展示もあります。紙を重ねて成形し100万色以上のフルカラー印刷が可能。素材が紙だけに印刷コストも安くすみます。

スキャンについても展示があり、こちらはスマートフォンやタブレットにイヤホンジャックに差し込み、3Dスキャナとして使えることができるようになる「Bevel」.
CES2016で発表されたばかりとのことで、2016年内には日本でも発売予定。価格も手軽なものとなりデータをFacebookやLINEなどソーシャルで共有可能になるとのこと。

次にSHINING 3D社によるEinScanで上がデスクトップ型3Dスキャナー、下がハンディタイプの3Dスキャナーとなります。どちらも高精度、フルカラー、高速化、軽量化が進んでおり、様々な用途での活用が見込まれます

造形用の素材についても新しい提案として、温度で形状が変わる形状記憶ポリマーのフィラメント(写真上)の展示もあります。造形後加熱すると柔らかくなり形状をカスタマイズできます。またもうひとつは炭素繊維を組み合わせた硬さを併せ持ったフィラメント(写真下)。配向方向、3Dデータ設計、スライスなどを工夫することにより、炭素繊維が揃う方向には硬さを持ち、異なった方向ではしなりを持たせるなども可能。

また3Dプリンタを活用した提案として、東京大学理学系研究科付属フォトンサイエンス研究機構による展示もありました。マイクロリアクターと呼ばれる化学反応を行う装置。溶液を片側の穴から投入すると反対側から2048の穴に分岐して排出可能。そのために開発された3Dプリンタも同時に展示されております

さらに円筒形の造形物は、これ自体がハイブリッドロケットの燃料になるとのこと。北海道大学永田教授により15年前に考案された方法、当時は制作する技術がなかったが今回実証実験レベルのものが作成可能になったとのことです。

同時にrobotics関連の展示もありました。日本大学理工学部による重量物が運搬可能な階段昇降型ロボットです。車輪が展開し、階段を引っ掛けるように登るのが特徴です

次は日本バイナリー株式会社による多指ロボットハンド。柔軟な指関節構造を持ち、センサーが無くても挟む対象物の構造に応じて、掴み方が変化します。

こちらはBRULE Double。iPadをDoubleに繋ぐことにより、オフィス内を自由に遠隔で会話することができるコミュニケーションツール。他の社員と話をしたり、オフィスを動きまわることもできる。

最後は多脚ロボット 現在プロジェクト進行中で、今後、多数の脚を持つロボットへ向け共同開発が期待されます。

ご興味のある方は金曜日まで開催中です。

3D Printing 2016
会期: 2016年1月27日[水]~29日[金]10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト / 主催:株式会社ICSコンベンションデザイン

以上