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【gooブログ】1ヶ月の集中チューニングで6%の収益改善

2015/11/04

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(左から)gooブログ担当の寺崎宏さん、早川友明さん

gooのマーケティング室ではサービスをGrowth(成長)させるための手法/情報の共有を行う場として、社内ブログ「グロースハックブログ」を更新しています。今回はその記事の中から、「gooブログ」の成功事例をご紹介します。Google Analyticsの活用術に始まり、年間6%の収益改善というサービス担当者なら誰もがうらやむ話も飛び出します!

カスタムディメンションを使いまくるべし!

――ブログチームはGAを使いこなしているという印象がありますが、どのような体制なのでしょうか。

寺崎:僕がAnalyticsの環境を整備して、他のメンバーがその環境を元にPDCAを回す、というフォーメーションです。とにかくカスタムディメンションを使いまくってますね。カスタムディメンションを使うことによって、サービスを多角的に見ることが可能になると思います。

――カスタムディメンションでどのようなデータを測定しているのですか?

寺崎:ページレイアウトとスクロール率の関係やどんな属性の記事がよく読まれているか、後はテンプレートの種類による滞在時間の違いやブログが書かれた時期とオーガニック流入の関係などを測定しています。

寺崎:いろいろなデータを取ってみて学んだのは、平均値は信用できないということ。1人突出している人がいると高いほうにブレてしまいます。標準偏差を利用すると全体の傾向が分かりやすいので、施策の効果検証には標準偏差を使うようにしています。

早川:スクロール率ですが、記事下までは40%と割と高いのに、一番下までスクロールする人は1.5%。「半分近くの人が記事はちゃんと最後まで読む」という事が確認できました。

寺崎:他のサービスもスクロール率は取ったほうが良いと思います。スマートフォンは特に。

ちょっとしたチューニングの積み重ねで年間6%の売上増!

――具体的にどんなPDCAを回したのかを教えてください。

早川:ブログの収益で一番大きいのは広告です。スマートフォンの広告が成長していたので、今年の4月に集中して広告のチューニングを行いました。一例ですが、回遊率アップのために記事一覧の表示件数を20件から10件にしたところ、1セッションあたりの回遊が3%改善し、売上は2.5%増加と想像以上の効果がありました。

――Google的には一覧の表示件数は多いほうが良いという説がありますが、逆に減らしたんですね。

早川:Googleのガイドラインに従えば広告収益が上がるかというと、そうでは無いので。後は、ソーシャルボタンと広告の位置を入れ替えて、広告を上に置いてみたのですが、たったこれだけで効果がありました。ちょっと変えるだけで大きく収益が変わって来るんですよね。思いつく限りあらゆる施策を打って、トータルで年間6%の収益改善になりました。

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施策により広告収入が段階的にアップ

コンパクトな体制でスピーディーにPDCAを回す

――6%の収益改善は凄いですね!!

寺崎:朝イチでリリースして、夕方効果を検証する。とにかく4月はスピード感を持ってやってましたね。広告って積み上げなので、早くやればやる程良い。4月は徹底的に広告をやろう! と決めてやりました。

――すべて早川さん1人で?

早川:僕は企画兼エンジニアという役割で、プロデューサーと2人で進めました。プロデューサーは数値の動きをずっと追っていて、傾向をある程度つかんでいた。だから即判断できて、これだけの施策をこなせたんだと思います。

寺崎企画と開発がすぐ側にいるので早いですよね。2人でこうしようって決めてリリース、失敗したっぽいぞと思ったら即戻す。PC、スマホそれぞれ企画とエンジニアの2人体制なんですが、大方針からぶれなければ、自由に突き進んでもらってます。

――広告以外でチューニング、最適化を行っているものはありますか?

早川:昨年の施策ですが、スマホの速度改善の施策を行いました。htmlやcssの読み込みタイミングの変更や容量のスリム化、jQueryの代わりにzept.jsを使ったりとか。記事の内容やブラウザによって違うんですが、PageSpeed Insights でだいたい70~80位のスコアを出せるようになりました。スピード改善によってユーザーの動きがどうなったかというと、回遊が0.07上がり、直帰率が0.8%改善されました。やっぱり数字にちゃんと表れるんですよね。

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gooブログの事例、いかがだったでしょうか。gooブログはデータを解析しながらスピーディーに施策をまわすことで、サービスを成長させています。gooではこうしたグロースハックに一緒に取り組んでくれるエンジニアを募集中です!

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